メモログ

思春期のロックスター

タグ:  小説 音楽 jpop タバコ 

コンビニで待つ
新しくタバコを買って封を開ける
新鮮なタバコの断面
一本一本がキチンと整列している
一本目を引き抜いてライターで火をつける
これでとりあえずは準備万端という感じだ
後は友達が来るのを待つばかり

今は夜の八時頃でもう空は暗くなっていて人工的な明かりが行き交う
コンビニの中は煌々と照らされていて立ち読みしている人の顔がはっきりとわかる
近くに駅があってそこから流れてくる人がポツポツとある

タバコを吸い終わると灰皿に吸い殻を捨てる
しばらくその中を見つめて色んな銘柄のタバコが捨てられているのがわかる
茶色くなった水の中でその残骸が
その後は原付に座って友達が来るのを待つしかなくなる

ハアとタメ息をつく
いつも通りこっちが待つ側であっちが遅れてやってくる側だ
わかっていてもこっちが早く着いてしまう
俺は時間通りに来ているだけだけど
あっちを待たせたことはたぶん一回もない
それは昔からそうだったと思う
中学の頃合唱の練習で体育館に集まるときがあった
その時は俺も遅れていたのだけれどそいつは遅れた方がなんかカッコイイと言っていた
その感じはなんとなく分かる
ヒーローは遅れてやってくるのが常だ

体育館に入って他の生徒の視線が集まった時に俺は喜んだんだろうか
思い出すと情けない感じ
自意識過剰
思春期が厄介だった頃
それは若さ故の過ちということで許してほしい

今はタバコの煙
斜め上を見上げる
時間の経過を星の光で確認するみたいに
夏の虫が鳴く、カエルも
真夏の夜の合唱
流れ星が流れるとしたら
願いは?

この状況の打破

圧倒的無秩序感
ロックスターみたいに
タバコの煙が目に染みて顔をしかめるポーズ
観客が熱狂する
そのマジな表情に
それを真に受けるヤツら
俺は当然のように蚊帳の外
世界が灰色に染まる
そのくだらなさをあげつらうことができる俺は未だに思春期を引きずっている
  • 公開日時:2018/02/13 22:12
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詩を書いています。簡単に読める短い小説のようなものです。 他に小説の読...
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