メモログ

焼肉が食いたいと思ったら食え

タグ: 雑記 焼肉  人生 


無性に腹が減った日だった。
定時30分前に差し掛かる頃、自分の心はすでに決まっていた。今日の晩ごはんは焼肉だ。是が非でも焼肉を食べたい、いや食わねばならぬと思ってた。
退社時刻となり同僚がまばらに帰途に着く中、平然とした顔でその波に乗る。その足取りは軽い。気分は高揚したサーファーのようだ。

待ち合わせていた恋人と落ち合う。
「ねぇ、おなかすいてない?」
君もおんなじ気持ちであってくれ。なぁ、頼むよ。
「え、いやそんなに…?」
まるで自分の思い通りにならない子供みたいに、心の中でめいっぱい地団駄を踏む。今日は絶対に焼肉の気分じゃん!?焼肉食べようよ!!!
焼肉は、ヒトを狂わせる。

再三かけあっても、恋人は乗り気じゃないようだった。今日ではなくて別の日にしようと提案さえしてきた。愛する君が言うのなら、私だって大人になるさ。今日のところはスーパーのお惣菜コーナーのからあげで我慢するとしよう。あの、もふもふでジューシーなからあげ。アイツもなかなかにウマイしな。



ふたりがバイバイする地点が近づいてきた。あと少し、あと少し。


……待ってくれよ。

こんなにも腹が減る日はかつてあっただろうか?
今日、焼肉を食べなくて本当にいいのか??

あの、肉が焼ける音。滴る肉汁と存分に絡みつくタレ。今日という日は、焼肉を食らいつくためにあったんじゃないのか?ヘイ、ボーイ。俺の準備はできてるぜという声が腹の底から聞こえた。

君の肩に手をやって、引き止める。
「焼肉食べに行こうよ」
笑ってうなずいた君の顔。そう、その顔。とっても好きなんだ。
一緒に焼肉を食べに行ってくれる存在のありがたさよ。今日は焼肉記念日。嬉しくて嬉しくて、俵万智になっちまったよ。


念願の肉を噛み締めるとIQがみるみる低下していくのを感じる。美味しい以外の感覚を失うのだ。おそらく、言葉を尽くせばこの感情を表現することは可能だろう。しかし、脳がそれを許さない。ただただこの快楽に身を委ねろと命令するのだ。

肉がうまい。

許されるのは、この言葉のみ。
この言葉だけをもって、私達は焼肉の本質を伝える伝導騎士に成り果てるのだ。神様、私はしあわせです。


人生はきっとうまくいく。うまくいかなくたって、そのときはまた、焼肉を食べたらいい。そんな馬鹿げたことを、今だけは本気で思うよ。

「焼肉おいしかったね。また来ようね」

私達はラノベの主人公みたいに同じ約束をして、同じ世界線を幾度となく繰り返す。そんなの何度だって味わうよ。いや、何度でも味わわせてくれ。


焼肉最高!!
 
  • 公開日時:2018/04/16 23:07
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