メモログ

アセチレンランプをレストアする(2台目/シールリング編)

nolf7984
2020/03/29 10:57

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(20200329 写真無しのドラフト版を作成)
(20200401 写真を追加 棒線部以下と【】中を追加)

今回は本当のレストア、と言って良いと思う。



新しい個体を仕入れたが、おおざっぱに言ってbad conditionであるため、交換又は再制作することにする。
・O-ring
・キャップ
・リフレクタ
・レンズ
の、おおよそ取り外せるであろうすべての部品が欠品である。

【缶底面に交換用色ガラスの収納スペースがないので、高さが違う。恐らくは鉄道用ではなかったのだろう。

救メイ(手へんに名)灯用 福(客or宮)の白ペンキが残っている。 なんの用途だろうか?
レストア的にはビカビカ磨く方針とそのまま残す方針があるが、今回は残す方針を取ってみたい。
しかし、そうなるとこれは実用には供せないということでもあるのだが・・・。】

まずは一番簡単かつクリティカルな、角型のパッキンの交換から着手する。
【黒いゴムがカチカチに固化していたため、ナイフでこそげ落とさないとどうにもならないような状態だった。】

【キレイな方の個体から外したゴムを計測する。】

ゴム自体の外径はφ65、厚みはヘタっていない所で4.1~4.2mm、高さは4mm。
ミゾは外形φ65、内径φ57.5(写真はズレているが、バーニヤ読み値でそのくらいということでご容赦)




なお、上のゴムに押し付けるように缶側の端面が出ており、そちらは外径φ63、内径φ58であった。
およそ、ミゾ内の角型ゴムの内側に対して缶先端を押し付けてシールする設計思想のようである。
【ゴムの表面の変形からも見て取れる。】

さて、こんな工業生産品なのだから規格部品で出来ているだろうし、JIS品でも取り寄せてくっつけてやろうと考えていたが、
現行のJIS B 2290では真空フランジ用シールリングについて、角型のモノが定義されていないようだ。
http://www.sakura-seal.co.jp/category/1928194.html
少し調べてみると、1985年版までの旧JISでなら存在している様である。
http://www.seal.valqua.co.jp/seal/gasket_detail_size/12168/

ところが、規格上は内径55の次は70になるので、(b)の呼び径55のモノだと微妙に寸法が合わない。
ミゾが内径より1~2mm大きい仕様なのかな、と溝の寸法をあたってみたがどうやらそういう仕様でもないらしい。
http://www.nankai-flange.co.jp/download/nf_catalog_vacuumApparatus.pdf
一つの嫌な想定「専用設計品」の線が出てきた。

ここで、本機種の生産年を見てみる。
https://www.isomura.co.jp/history/
会社としては1910~1969までガス器具の製造をやっていたらしく、大体WW1くらいの時期のモノにあたる。
手元にある最新のモノと最古のモノで形状は変わらなかったため、その間、同一寸法のゴムを使用していたものと考えられる。
そして、日本国内で工業製品規格が設けられたのがいつかを考えると、おおよそ1921年のこと・・・。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/coj1963/10/9/10_92/_pdf/-char/ja

規格品じゃない可能性が微粒子じゃすまない程度に存在してきたので、JIS品or旧JIS品を漁るのはあきらめた。
独自規格品の入手方法はメーカに行って在庫を買うのが一番手っ取り早いが、車と違って大規模なデッドストック市場が成立しているわけでもないので、こういうモノではそういうわけにもいかない。
よって、自然な帰結として「作る」という手段が選択肢に入ってしまう。

アマゾンでゴム板を買ってきて切り抜くか、そのスジの会社に頼むなら、こういうところへ依頼することになるだろう。
https://www.e-sealpacking.com/shop/special.html
どうしたもんかなぁと暫く悩むことにする。
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悩んだ結果、アマゾンでなんか使えそうなのがありました(困惑)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07J4KF1P6/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o02_s00?ie=UTF8&psc=1
謎規格O-ringであり角型ではないが、寸法的には行けそうなので注文。





溝には入るので、とりあえず綺麗な個体の方で試験として設置してみる。
当たりを確認するため、白い絵の具を塗って試しに閉める。





意外な程ちゃんと当たっており、少なくともちゃんと接触するであろうことは確認された。
溝側でのシール性は未確認だが、多分大丈夫だろうと思いたい。先人の知見では、ゴム板を切り抜いて入れたとかそういう話が多くを占めている。

・・・といっても、O-ringは適切につぶさないと細い線状の当たりしか出ないし、溝側に直行する傷があるとそこからガスが抜ける可能性もある。更に、今回の部品変更に伴いシールの当たり面積は図面寸法上では減っている形になる。
原因で抜ける可能性を考えて、次はカーバイトを入れて水を落とし、灯をつけずにリークチェックを実施したい。
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