メモログ

機械人間 (&-25)〔219〕機械に近いと思う人間の回顧

2980MF
2018/03/26 00:02


 成人式を途中で逃げ出し、其れ以前の日常に戻ろうとしても、自分は、その日常に戻れなかった。
 自分の脳裏から、女性Lの姿が消えなかったから。
 自分は、卒業後の進路は決まっていたけれど、卒業する努力を怠った瞬間、卒業出来なくなってしまう状況であったから、其れ以外の事を考える余裕など、ない筈であった。
 しかし、自分は、成人式で女性Lの姿を目にした事で、彼女の事を思考するのを、止められない状態になってしまっていた。
 自分が、成人式で目にした女性Lの姿と、自分の記憶に残り続けていた彼女の姿が、自分の脳内で融合して、訳の分からない状態にも、なってしまっていたから。
 成人式の時、自分が目にした女性Lの体躯は、着物を身に着けていたせいかもしれないけれど、自分の記憶通り、余り女性的ではなかった。だけど、彼女の顔は、化粧していたせいもあってか、自分の記憶のモノと、少し異なっているように思えた。
 でも、女性Lの髪は、セットしていた為、正確ではないかもしれないが、自分が好んでいた、彼女のくせっ毛を感じ取れるモノだったと思い込んでしまった。
 其れと、女性Lが、自分の隣の席に座った事について、自分は考える事を止められなかった。
 だから、自分の思考の殆どが、女性Lで占められる状態になってしまった。
 ただでさえ、この時分、自分が抱けていた唯一の救いは、何かが変わってくれる事で、自分が人生を共にしたい異性と、結ばれる努力をしたいと思える環境を得る事であったし、其の相手は女性Lだけであった。
 その為、自分は、彼女と交際する事で、自分が望む環境を迎えられるかもしれないとの、狂った希望を信じ込みそうになりたくなってしまう。
 だから、自分は、自分の中で渦巻いていた、女性Lに対する自分の思考を、彼女宛の手紙に記そうと思った。
 そして、自分は手紙を記す。
 自分が女性Lを想うきっかけや、どう想っているかと。
 それに、女性Lからとされた手紙へについて。
 自分が、女性Lとどうなりたいのか。
 何故、自分が、女性Lとそうなる努力をしないのかを。
 最期に、自分と関係を持ってくれるのならば、電話連絡をして欲しい事を。
 自分は、それらをワープロに打ち込んで、感熱紙に印刷した。
 そして、其れを、手書きで宛名を記した白い封筒に入れ、封をし、切手を貼り、投函した。
 何故、感熱紙に印刷したかというと、途中で、何かがあって、読めない状態で、女性Lのもとに届いて欲しくもあったし、無事に届いたとしても、長期間、彼女に其れを保管して欲しくなかったから。

本文は以上。
 続く。
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