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機械人間 (&-13)〔207〕機械に近いと思う人間の回顧録

2980MF
2018/03/20 00:16


 中学校三学年時の夏休みが終わり、二学期を迎えると、中学校卒業後の進路に向けた活動が、本格的になっていった。
 二学期中は、皆、摸索しながら、其の活動をしていたから、自分は、放課後の暇潰しに困る事なく、日常を過ごせていた。
 また、この時分は、中学校最期の恋愛期間とも、受け取れる状態であったので、其れを謳歌していた生徒達も数多く存在していた。
 ただ、自分が中学校卒業後に、よく遊んでいた友人の多くは、この時期の前に、色々な事をしていたけれど。
 この時期に、同級の男子生徒で、劇的な経験をしていた人がいた。彼は、同級生の女子生徒に告白された事で、その人と付き合い始めた。けれど、彼は、想い人を諦めきれなかったから、交際していた人に電話で別れ話をした。すると、その人は、翌日、手首を切った状態で、登校してきた。けれど、その人は、其の行為によって、数日の交際期間の延長を得られたが、結局、別れる事となった。
 其の男子生徒が、想い人とに交際をする為、誕生日に薔薇を百本要求された事があった。この時、自分は、彼に相談されたので、花屋に付き添う事になった。残念な事に、彼の用意できた予算では、薔薇を三十本程度しか、購入出来なかった。花屋の店員さんに、事情を話しながら、購入していたから、店員さんは、彼の事情を汲んでくれて、赤いバラの周囲に、多目の霞草を取り入れた花束を用意してくれた。薔薇の赤さが引き立つように。
 中学生にとっては、安くない予算で購入された、薔薇の花束は、とても綺麗に思えた。あとは、中学校で待っている男子生徒の想い人に、其れを渡しに行けばいいはずだった。でも、彼が、其の花束を持ちながら、移動する事を恥ずかしがっていたから、何故か、自分が其れをもって、中学校まで移動する事になった。
 当初の予定では、男子生徒が、彼の想い人へ花束の贈呈をするまで、自分が付き添う事となっては、いなかった。けれど、結局、自分は、最期まで、其の一部始終を目にしてしまった。
 自分は、絵空事として、女性が、薔薇の花束を好む事を知ってはいた。だけど、実際に、初めて贈呈されるであろう、薔薇の花束を目にするだけで、女性の表情が、ああも変わるとは、思いもしなかった。
 男子生徒の想い人は、彼女の要求した本数の半分にも満たない数で構成された、薔薇の花束を見ただけで、歓喜の表情といっていい表情をあらわにした。そして、其れを受け取ると、彼に礼を言って、涙を流しながら、すぐにその場を去ってしまった。きっと、彼女は泣き顔を、彼にさらしたくなかったのだろう。
 多分、男子生徒の想い人は、彼の言葉を信じ切れなかったから、薔薇の花束を彼に要求したのだろう。そして、彼が、彼の満たせるだけの事を示したから、彼女は、其の行為を認めて、交際したのだろう。
 自分は、この二人が、交際した事は知っているけれど、最終的にどうなったのかを知らない。中学校卒業後に、この二人と自分との縁が切れてしまった為だ。
 中学校時代、自分の身近で恋愛をしていた生徒達で、言葉以外のモノをもって交際を始めた生徒を、自分はこの二人しか知らない。

本文は以上。
 続く。
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